民法112条

ひえ~。民法改正の趣旨を理解していない「要件事実論30講」
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民法112条が「表見代理」の規定なのか否かは実は争いがあったので
平成29年民法改正は,民法112条について,民法109条や110条と同様に,本人は「その行為についての責任を負う」と定めることで,表見代理に関する規定であることを明確化したんだよね。
それなのに,要件事実論30講は,
民法112条について,表見代理の規定ではなく,代理権の消滅を善意の第三者に対抗できないことを定めた規定であるという説を堅持した上で,注意書きで,「同条を表見代理と解する見解も有力である」などと書いているよ。
@村田渉=山野目章夫・要件事実論30講(第4版)395頁(弘文堂,2020年)