利息金計算の構造と計算方法

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利息金計算の構造と計算方法
1 利息金計算の構造と計算方法の種別について、日本において、上記のように分類、整理し、各計算方法に各名称をつけたのは、弁護士五右衛門である。
2 上記分類表に記載のとおり、①利息金計算には二種類の計算構造があり、②各計算構造中には、約5種類の計算方法がある。
3 裁判所が採用している計算方法と法務省・法務局が採用している計算方法は異なる計算方法であることから、弁護士らは、①対裁判所に関係においては端数期間暦年計算を用いた計算結果を提出し、②法務局に供託するような場合の供託金の金額計算については端数期間2月29日計算を用いるというように、 使用目的により計算方法を変えて計算している。
4 参考ですが、米国や欧州諸国の多くは、日本のような緻密な計算方法は採用しておらず、一月は約30日であるから、一年は約360日であるとする、極めて大雑把な計算を採用しており、そのような理由から米国で開発された表計算ソフトExcelには、このような年360日で計算するための関数「Days360」が組み込まれており、そこでは米国方式と欧州方式に選択が可能となっている。
5 過払い金返還請求が華やかなりしころ、不勉強な弁護士や司法書士の多くの人が用いた計算方法が全期間暦年計算という方法で、計算する全期間について、平年に属するのか閏年に属するのかにより365日ないし366日を用いて計算する方法です。これは民法が採用する年利計算ではありません。なぜ、年利計算ではないのか、興味のおありの方は一度考えて見て下さい。