被告人の死亡と上訴

奥村 徹 刑事訴訟法実務書式要覧
2 被告人の死亡と上訴(3031)
裁判のある前に被告人が死亡していた場合,あるいは裁判後上訴申立期間中に被告人が死亡した場合に,その裁判に対して被告人の死亡を理由として公訴棄却を求めて上訴できるかについては,学説上争いのあるところではあるが,裁判所の実務の取扱いとしては,検察官,原審弁護人が上訴することを認め,上訴審において公訴棄却の決定をしている。この点については,後述(3522)の裁判例,後掲〔書式1233)の判決訂正申立認容例を参照されたい